聞いていた音楽及び弾いていたギターはクラシック、ジャズ、フラメンコ。伊豆、三島、函南etc...自然の美しいところでした。北陸とは違うサラッとした気候も気にいったものです。 事実上、山に住んでの音楽三昧の日々、に私の生活は変わりました。いろんな、奇妙な、また劇的な出会いに満ちていた静岡・・・。
今度は音楽家として立ってゆけるのかが大きな課題として浮上していたその頃、専門的に学ぶとは言え、既に成人式は終わっていました。 クラシック音楽が好きでもどんなギターが弾きたいのかは自分でもわからなかったし、クラシックギターのレッスンを受けたとて満足できたわけではありませんでした。
そのころジャズも習ってみました。全然アプローチがちがっていて驚きました。とても勉強になったのですが、これも本当にやりたいことでは無い気がしました。
そんな中、ある先輩がフラメンコなるものをやっていた・・・。その人はまたユニークな人間で、やることなすことアートな感じでインパクトが強烈でした。その先輩を通してフラメンコの世界へ首を突っ込むことになりました。
ギター学校では暗黙の了解的にフラメンコは禁止されていたのです。・・・というわけでも無いのですが、クラシック・サイドからするとフラメンコというのは触らぬ神にタタリなし的な距離感が漂っていたので・・・。
学校に内緒で東京の先生にフラメンコを習い始めました。最初の先生は主にフラメンコギターのソロ楽曲をこなしてゆくタイプのレッスンでした。 しばらくして、もっと実践的実用的なレッスンが受けたくて別の先生につきました。ルーツを辿る私の性格上、日本のフラメンコの草分け的存在の一人であったある先生を訪ねることに。その先生を通してようやくフラメンコらしさがどのあたりから来ているのか分かり始めました。
静岡から東京へ特急で通う日々・・・。ギター学校とも何だか折り合いがつかなくなっていきました。そのカリキュラムと独特な音楽解釈がどうも肌にあわず・・・。その後、学校の寮も出てしまうことになります。
ひょんな事から同じ山のふもとのお寺に住むことになりました。心の広い和尚さんが、今は誰も住んでいない道場に誰か人がいてくれた方がありがたいと言ってただで住まわせてくれた。毎週土曜日早朝の座禅会なるものに(強制的)参加を条件に・・・。丹田を意識した新しい生活がスタートしました(笑)。
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第1章:金沢
第2章:大阪
第3章:静岡
第4章:日本
第5章:スペイン
第6章:帰国後
第7章:音楽を超えて
ミッションステートメント