第38回は「もしもHappyBirthdayToYouが短調だったら・・・」という題目で、調性を転換するアレンジのサンプルです。前回メロディを変えるというお話の中でコード進行自体を変更するアイデアについて触れましたが、その最たるものと言えるかもしれません。
ハ長調(Cメジャー)の曲をそのままイ長調(Aメジャー)に転調させる場合これは移調と言って曲の構成内容は変わりません。カラオケのキーを上げる(下げる)ボタンを何回か押しただけという感じです。ここでは長調(メジャー)の曲を短調(マイナー)にするという真逆的アプローチですので全くと言えるほど印象は変わりえるわけです。
ここで言う転調は、モード変換と言うとイメージがしやすいかも知れません。
メジャーのキーの曲ををマイナーに(もしくはマイナーをメジャーに)、あるいはブルースキーに、スパニッシュ(フリジアン)キーに、変えるという意味です。
モードという言葉は、いわゆる教会旋法というド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シの各音から音階を並べた時に醸し出されるその様相・雰囲気というか(ま、モードですね)が、それぞれ個性を持っているため名前をつけて区別したところから来ています。エオリアン・モードとかミクソリディアン・モードとかいうもので7種類になります。
現実的に楽曲の主なキーとしてよく使われているのが上記4つですので、知っておくと
アレンジや作曲に役立つでしょう。
【4大キー】
①メジャー:まさに「ドレミフファソラシド」の音楽
②マイナー:「ラシドレミファソラ」を主とした音楽
③スパニッシュ:「ミファソラシドレミ」の音楽(と表現しておきましょう)
④ブルース:ちょっと同じ様には説明がしにくいのですが、強いて言うならば「レミファソラシドレ」か「ソラシドレミファソ」あるいはその混合ということに整理しておきます
さて、一休さんの禅問答(苦笑)みたいになってきたところで本題の「もしもHappyBirthdayToYouが短調だったら」です(TAB)↓
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