スイングさせる:この曲どう料理する?ギタリストのアレンジ術40策(17)

今回は、「スイングさせるとどうなるか?」をやってみたいと思います。

 

前回の記事ではブルースの持つサウンドについて書きましたので、今回はそのリズム的特徴について見てみましょう。

 

いわゆる「シャッフル」のリズムが基本となっています。

 

シャッフルというのは1拍を3連に分けた独特のリズムのことを言いますが、広く一般的には「シャッフル」、特にジャズ的な表現としては「スイング」という言葉が使われます。例えば普通に8ビートのストロークでコードを鳴らすとき、これは言い換えますと4拍子の1拍を2連にしたビートですが、ダウンとアップのストロークをイーブンつまり1:1の長さで弾いている訳ですね。これに対してシャッフルというのはダウンとアップの音の長さ比率が2:1になっています。

シャッフルのリズム

「1拍2連」の音楽=8ビート

 

「1拍3連」の音楽=シャッフル(スイングまたは8ビートのシャッフル)

 

 ※1拍4連=16ビート

 ※1拍6連=16ビートのシャッフル


もともとシャッフルしていない曲をアレンジしてシャッフルさせることで新鮮な趣になることもよくあります。まずは伴奏リズムのほうをシャッフルさせて弾いてみるとアレンジの方向性が見えてくるのではないでしょうか。具体的な伴奏法を見てみましょう。フィンガーピッキングのスタイルで、スイング感を出すリズムの弾き方のパターン例です↓

スイングさせる

上の譜例のコードには、よりジャジーなナインス(9th)やサーティーンス(13th)が入って来ていますが、もちろんシンプルなトライアドやセブンスコードでもいいわけです。

 

では最後に、この弾き方を用いての「Happy Birthday To You」です↓


前の記事<<「この曲どう料理する?ギタリストのアレンジ術40策(17)」>>次の記事

「この曲どう料理する?ギタリストのアレンジ術40策」目次