第10回からは「どのようにコードをかえてゆく?」という内容で何回かに分けてお届けします。アレンジに欠かすことの出来ないコード進行に手を加えるというアプローチのことですが、まず
あるコード(コード進行)を「かえる」というとき
<替える>
入れ替える=もとのコードとはルート音もサフィックス(種類)も全く異なる別のコードに置き換える
<変える>
変化させる=もとのコードのルート音は変えずにコードの種類やテンションなどの付加音などを変更する
という二種類の観点がある
ということをご存じでしょうか?
いずれのアプローチをとるにせよ、まず基本とするコード進行を決めておくと良いでしょう。
ここで「決めておく」と言ったのは、コード進行というのは特にメロディ先行の曲の場合、細かい部分までははっきり決まっていないもしくはどうとでもなる、という場合が多いのです。
題材のHappyBirthdayについて、ここでは第1回でご紹介したシンプルな3コードのバージョンを振り返ってみましょう。
もともと、
Ⅰ(C)
Ⅳ(F)
Ⅴ(GもしくはG7)
の3つのコードで簡単に伴奏が付けられる曲です。
まず最初に取り組めるものとして、ダイヤトニックコードの中から、代理として使用出来るコードを使うという方法があります。ここで「ダイヤトニックコードとは何ぞや?」という方も、詳しい理解は置いといて、とにかく続きを読み進めて頂けたらと思います(簡単な説明は次回以降に。ダイヤトニックコードをはじめ本格的なコードの理論が知りたい方は「知識ゼロからのギターコード攻略40法」もご参照ください)。
そのコードが代理としてふさわしいかどうかは、あくまで曲の流れやメロディとのマッチング度合いを見ながらなのですが、基本的に、それぞれ3度下のマイナーコードを代理コードとして使えます。なお、ここからは各コードの性格の違いがより明確になるようにセブンスコード(四和音)になっています。
Ⅰ(C)→Ⅵ(Am7)
Ⅳ(F)→Ⅱ(Dm7)
Ⅴ(G)→Ⅲ(Em7)
なぜこのコードで代用できるかというと
よく似たサウンドだからです。
下図のように、各コードの構成音を比べてみるとよく分かるかと思います。
C・・・構成音:ドミソ ←→ ラドミソ・・・Am7
F・・・構成音:ファラド ←→ レファラド・・・Dm7
G・・・構成音:ソシレ ←→ ミソシレ・・・Em7
譜例にそってコードを鳴らしながらメロディを歌ってみつつ、いい感じでサウンドするかどうかよく聴いて確かめてみてください☆
もちろんこういうサウンドが好きかどうかは個々人の好みの問題ですので、あしからず・・・
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