音名を覚える術(すべ):知識ゼロからのギターコード攻略(4)

音名を覚える術(すべ)~視点を変えれば見えてくるコードの謎③~

前回の「知識ゼロからのギターコード攻略(3)」では「何弦何フレット」という視点ではなく、「音名」と「音程(度数)」という視点でコードを捉えられるようにすることが鍵だとお話ししましたが、指盤上のどこに何の音があるのか、それがいったい何度なのか等々、どうすれば分かるようになるのでしょうか。というわけでここからは、音名と階名、そして音程。それぞれの違いを理解し意味を知ってギター上でどのように表れてくるのかを見てゆきます。

 

CDE~という「音名」は変わることの無い唯一の音の呼び方です。絶対音と言ったりします。そしてこれはコードを表す時にも使われます。これに対して「度数(音程)」や「ドレミ(階名)」というものは元になる音からの他の音までの距離を表しており、あくまで相対的です。同じCの音でも「ド」と読んだり「ファ」と読んだり呼び方が変わりうるわけです(これを「移動ド」唱法と呼ぶことがあります。いっぽう、絶対的な音名で歌う方法は「固定ド」と呼び両者を使い分ける場合があります。)。というわけで、絶対的に変わらない一つしかない音の呼び名をまず覚えるのが良さそうですね。コード攻略のためにはギターの指板上に、この「音名」が見える様にするということが重要と言えるのです。 

②弦上音名

さて、ギターの②弦上には上図のように配置されているわけですが、CとDの間にはすき間がありますがEとFはすぐ隣り合わせです。すき間があったり無かったり、音の配置というのは何だかややこしいですよね。とりあえず、すき間の音名も表示した図を見てみましょう。

 

12半音階ピアノ化

この図を見てピンときた方も多いかと思います。ピアノに見立てた色分けになっています。②弦を例に挙げているのは、1フレットのC音からオクターブ上のC音(13フレット)までドレミが横一直線にきれいに並んでいるからです。いかがでしょうか?これで少々覚えやすくなったのではないでしょうか。「ギターの②弦はピアノの1オクターブだ」と覚えておけば、音名を捜しだす切り札を手にしたと同じわけです。

 

②弦が良く見えるようになれば、あとはそれ以外の弦にも応用してみてください。少しずつ指盤に音名が浮かび上がってくることでしょう。

 

⑤弦ドレミファソラ

例えば、⑤弦は3フレットC音から12フレットA音までの「ドレミファソラ」というイメージ。

 

④ドシラソファミ

反対に④弦は「ドシラソファミ」と、10フレットから2フレットまで駆け下りてくるイメージで覚えるのも良いかもしれません。

 

③ドレミファソ
⑥①ドシラソファ

③弦は「ドレミファソ」と5~12フレットを上昇、⑥弦(および①弦)は「ドシラソファ」と8~1フレットを下降・・・。と、このようにピアノの鍵盤をイメージ出来れば、黒鍵も含めた12の音名全てを捜し出すことが出来ます。もちろん、①~⑥弦それぞれの開放弦の音から半音ずつ数えてすべての音名を見つけられるのですが、ピアノの黒鍵・白鍵のイメージを利用すれば、#やbのついた音もいっそう容易に把握することができるのでは無いでしょうか。

 

これから様々なコードを見てゆきますが、何の音を弾いているのか分からなくなったらここに戻って確認してください。

 

 

今回は「音名」についてピアノのイメージによる覚え方を紹介しました。自分が押さえているコードの1音1音が、何という音なのか少しずつでいいので見えてくればGOODです。既に視点は変わり始めていますので、いつも意識し続けてゆきましょう。次回は、コード攻略に重要なもう一つの要素である「音程」についてを説明してゆきます。最後に、Cメジャーのコードに音名と度数を表示した図を掲載しておきます。

度数と音名


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